老後のための2000万円を貯めよう!こうすれば可能?【解決方法と楽になる考えかた】

金融庁の報告書で、「老後の金融資産に2000万円必要」の試算が発表され、国民の不安をあおったとされています。

実は、この2000万円、貯めるのが不可能と考えている人が多かったからこそ不安に感じた人も多く、”年金の100年安心神話が崩れた”と政府が叩かれました。所得や貯蓄は個人差が大きく、金額で表したことで余計に不安をあおったとされます。

ですが、老後のためのある程度の貯金が必要なのは事実です。それは周囲の高齢者を見ていれば、納得。

不可能だと感じていた人は、老後のための2000万円をこうすれば貯められると考えて、ポジティブに考えてみるのはどうでしょうか。

2000万円必要だと言われる根拠と計算方法

まず、日本国民の不安を煽った2000万円が必要だと言われる金融庁の報告書では、

”家計調査にある無職の高齢者夫婦世帯の平均月間収支差である5.5万円を30年間かける(参考)”

つまり、

5.5万円×12ヶ月×30年間分=1,980万円

が計算方法になっています。1,980万円、つまり約2,000万円が必要になる計算です。

”年金の100年安心神話が崩れた”

今回の報告書で、怒りの焦点は”年金の100年安心神話が崩れた”点だと思うのですが、あえて「2000万円は貯められないのか?不可能なのか?」に議論を持っていきたいと思います。

問題は日本の平均寿命が長い問題

2017年の日本人の平均寿命は、

女性が87.26歳
男性が81.09歳

です。平均寿命が長い点が、2000万円試算の一因になってしまっています。(早く亡くなれば年金問題は解決……というのは置いておいて。)

細かく計算すると、平均寿命ちょうどで自分が亡くなると考えると、

女性……5.5万円×12ヶ月×27.26年分=1,799.16 → 約1800万円
男性……5.5万円×12ヶ月×21.09年分=1,391.94 万円 → 約1400万円

夫婦2人が”平均寿命きっちり”で亡くなるとすると、1800万円+1400万円÷2=1600万円を貯金しておかなくてはいけない計算です。

2000万円の試算よりも400万円低くなったので、ちょっと嬉しいです……よね??

解決方法として”老後も働く”

さて、どちらにしても1600万円は必要で貯金しておく必要が。

ただし、現在でも年金の受給額だけでは足りなく、貯金や退職金を切り崩しながら生活しているリタイア組は少なくありません。将来的に年金額が足りないというわけではなく、たった今でも年金の受給額だけでは足りない世帯はいます。

そんな人は、「老後も働く」ことを選択肢にしていることが多いです。

足りない金額は夫婦で5.5万円

足りない金額は5.5万円。「無職の高齢者夫婦世帯の平均月間収支差である5.5万円」なので、やりくりをして、5.5万円ができればいいわけです。

夫婦とも元気であれば、5.5万円÷2=2.75万円。約3万円ずつのプラスがあれば生活していけるわけです。

  • 配当などでまかなう(今回の金融庁レポートでもおすすめされているNISA(ニーサ)やiDeCo(イデコ)を取り入れる)
  • 不労所得(不動産収入など)
  • コツコツ働く

上2つは金融資産がある人向けの選択肢。

金融資産がない人は、老後も働くことで足りない金額を補てんできます。

最近では、シニアアルバイトとして、大手ファストフードチェーンのマクドナルド(McDonald’s)が高齢者採用もしています。また、給料は安くなりますがシルバー人材センターに登録するなども一つの選択肢です。

何時間働けばいい?

1馬力で5.5万円だと、時給1,000円アルバイトでは

5.5万円÷1000円=55時間、4週間で割ると、1週間あたりは14時間程度

働き方は、

土日のみ7時間働く
5日間だと約3時間働く

です。※時給がもう少し安い場合は拘束時間が長くなります。

2馬力で5.5万円だと、時給1,000円アルバイトでは

5.5万円÷1000円÷2=27.5時間 4週間で割ると、1週間あたりは7時間程度でよく、

こちらだと働き方は短期アルバイトやチラシ配り、ティッシュ配りなども候補になりそうです。

解決方法は貯金しかない?

とはいえ、高齢者夫婦になってから生活費が足りないから働かなくてはいけないのは、体力もない状態で心身共にすりへらす行為。今から2000万円(平均寿命で亡くなるとして1600万円)を貯めるのは不可能なのでしょうか。

老後までにあと何年?いくら貯める?

多分、焦っているのは30代、40代の夫婦のはず。20代の夫婦も、もしかしたら年収が少なく焦りを感じているかもしれません。ただ、20代だと老後までかなり長いです。

では、35歳の夫婦で計算をしてみましょう。

35歳の夫婦の場合

ちょうど35歳の同級生夫婦で計算をしてみます。65歳定年のところもあるかもしれませんが、60歳定年であと25年。月々、いくら貯金をすればいいのでしょうか。

2000万円÷25年÷12ヶ月=6.66666667 万円
1600万円÷25年÷12ヶ月=5.3333 万円

月々5.3333 万円~6.66666万円なので、もし、妻が専業主婦なら働く!!そして、月々5~7万円を貯金。これは、現時点で貯金がゼロだと仮定しての2000万円です。

貯金が500万円ある場合なら

例えば、貯金が500万円あるなら、月々はもっと楽になります。

2000万円貯めたいのならあと1500万円なので、

1500万円÷25年÷12ヶ月=5万円

月々5万円を貯めていけばいいわけです。1600万円貯めたいなら残額1100万円で計算してみてください(丸投げ)。2000万円のゴールを設定して、それまでにいくら必要なのかを計算すると、心境としてもちょっとは楽になります。

夫婦ともに働いていて、月々の貯金ができなくてカツカツというのなら、生活費を見直す必要ありです。

2000万円で足りる!?

脅すようですが、UFJ信託銀行の記事によると、夫婦世帯で必要な金額は3000万円と書いてあります。なので、政府が計算しているよりも、実は貯めておかなくてはいけない……?

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