コロナウイルスとは違う?咳(せき)が続く「咳ぜんそく」とは何?
コロナウイルスが流行している現在。熱はないのに咳が止まらない症状が出ると怖くなります。
自分自身はアレルギー症状がないと思っている人でも、ちょっとしたきっかけで「咳喘息・咳ぜんそく(せきぜんそく)」になってしまう可能性があります。咳喘息とは?薬や対処法は?わかりにくいことをまとめてみました。
咳ぜんそくとは何?気管支ぜんそくとは違う?
咳ぜんそくとは、熱はないのに咳が止まらない症状のことです。コロナウイルスは高温の熱が出たり、味覚障害があるのですが、熱は出ない症状で咳だけが出ます。
気管支ぜんそくは、「ぜんめい」と呼ばれる「ゼーゼー」や「ヒューヒュー」といった呼吸が苦しい状態になります。呼吸困難な症状で、横にもなれず、楽な体制で呼吸しないといけないほど。眠ることもできない症状のこともあります。 気管支ぜんそくでは、咳、痰がでて、咳が長く続くこともあります。
咳ぜんそくは気管支ぜんそくにまではならないものの、2週間から3週間、ひどい時には数か月の咳の症状が続き、長期間になるほど辛いです。咳ぜんそくを放置しておくと3割は気管支ぜんそくになります。
症状があるわけではなく、発症のひきがねがあります。
咳ぜんそくの理由・原因
咳喘息の原因は、環境的な理由が多く、室内のハウスダストが原因なら掃除で解決することもあります。
咳ぜんそくの理由
- ハウスダスト
- 花粉
- 石油ストーブのニオイなど室内の空気
- 工場や自動車の排ガス
- ストレスによるもの
- ペットのアレルギー
- ハウスダスト、ダニ
- ウイルス
- 急な運動をしたため
理由はいくつか考えられ、生活環境、生活習慣を整えることで改善することができることもあります。
こんな症状が咳ぜんそくにつながる
どういった症状が咳ぜんそくなのかというと、
- 夜の間に咳が出る
- 明け方など決まった時間だけに咳が出る
- アレルギー体質
- 体質で咳をしがち
- 咳止めを飲んでも効かない
- 風邪薬が効かない
- 咳だけで熱はない
この要素にあてはまる場合が、咳ぜんそくになりがちです。
咳ぜんそくは家庭でも治療できる?
咳ぜんそくの原因がハウスダストであれば掃除で、ペットなら要因を取り除くことで自然治癒ができます。ストレスでも同じです。同じ環境でも咳ぜんそくが出ないことがあります。体力や免疫力があると、咳ぜんそくになりにくくなります。
ただし、咳ぜんそくの症状が続くようなら医師の診断が大切。期間としては3週間から4週間ずっと咳が続いている場合には、呼吸器内科を受診してください。咳ぜんそくは放置しておくと気管支ぜんそくになってしまうこともあり危険です。
治療方法
治療方法は、吸入によるものが一般的です。ステロイドを使い、重症であればステロイド剤の内服薬を追加して対処します。
治療期間
治療期間は咳がなおったと感じられるまでです。吸入を続けていると症状がよくなるものの、経過観察も大切です。季節やタイミングによって再度、同じような咳症状になることがあるため、2年程度は様子を見ながら経過観察をしましょう。
咳ぜんそくは人にうつる?
風邪とは違うので、咳ぜんそくは人にうつりません。ただ、アレルギー症状は遺伝しやすいです。親子で花粉が飛散する時期に咳ぜんそく症状になることもあります。
また、家庭内のハウスダストが原因の場合の咳ぜんそくでは、家族全員が咳症状になる可能性もあります。この場合、まるで症状がうつったように見えることもあります。
もしかして風邪?せきやたんが出たらこうする!
風邪症状でも咳ぜんそくと同じようにせき、たんが出ることがあります。この場合はウイルスが原因。人にうつる可能性があります。
総合風邪薬を服用し、せきどめを飲むなどしてつらい風邪の症状を抑えます。
せきは体内に入ったウイルスを外に出すのに必要なので、せきが出ること自体は構いません。ただし、せきは強いものだと1回あたり2kcal消費してしまいます。咳がつづくようなら大きな咳ではなくて小さい咳を数回するようにします。
また、せきどめを使うことも大切。ウイルス性の風邪は室内の湿度管理をすることで症状もよくなります。湿度は60%から80%程度に保ち、乾燥しないように気をつけます。定期的に温かい飲み物をのんで身体を温めます。
仕事をしている人はのど飴でケアをすることも大切です。はちみつをなめたり、マヌカハニーを摂取するのも対処法です。レモンティーにはちみつを入れたり、ゆずはちみつを飲むなどしてもいいですね。
まとめ
熱はないのに咳が止まらない、人にうつらない症状なのは、アレルギー症状の咳ぜんそくかもしれません。風邪をよくするためには「安静・栄養・水分・睡眠」ですが、風邪薬を飲んだり咳どめを飲んだとしても効果がなく咳が止まらないなら、お医者さんを受診してみて。
咳が続くと、お年寄りは肺炎になったり、重度の咳ぜんそくは気管支ぜんそくになってしまったりもするため、あまりひどいようなら病院受診も考えてみてください。